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夏の陽射しを、
肌いっぱいに受け止めるように、
トウモロコシたちは
今年も静かに、空へと背を伸ばしていました。
風が葉を撫でるたび、
畑一面がささやくように揺れて、
その奥で、黄金色の実が
ひそやかに甘さを蓄えてゆく。
まるで大地と太陽が、
長い時間をかけて交わした
秘密の約束のように。
今年も、
とても美味しいトウモロコシができました。
けれど――
夏は、少し激しすぎました。
燃えるような暑さに抱かれ、
懸命に実りながらも、
私たちの手で届けることのできなかったものも、
たくさんありました。
近頃、季節はどこか急ぎ足で、
空も雨も風も、
以前とは少し違う表情を見せるようになりました。
私たち人間よりも早く、
畑の作物たちは
その変化を感じているのかもしれません。
「少しだけ、育ちにくくなったよ」
夕暮れの畑に立つと、
そんな声が
葉擦れの音に混じって聞こえる気がします。
それでも、
土に根を張り、
太陽を見上げ、
一粒一粒に甘さを宿してくれた。
その姿は、
儚くて、強くて、
どうしようもなく美しい。
黄金色に染まる畑の向こうで、
小さな妖精がそっと微笑んでいるのなら、
私はきっと、こう願うでしょう。
どうか来年も、
この大地にやさしい風が吹きますように。
そしてまた、
夏の光をいっぱいに抱いた実りと
ここで逢えますように。
今年も育ってくれて、ありがとう。
その甘さも、
その香りも、
この夏を生きた証だから。
